木村接骨院
Description
谷塚駅から徒歩1分!
部分的ではなく、全体的な診察と治療
症状に合わせた運動指導 午前 9:00~13:30
午後 15:30~20:00
月~金 午前と午後
土 午前のみ
日・祝 休診
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お金とは何か?
「鬼ヶ島……。」 僕がその島の存在を知ったのは3年前のこと。 家庭教師の先生が教えてくれた。 世界有数の商業都市で、港には二段櫂の巨大なガレー船が数多く停泊し、奴隷や鉄、ガラス工芸品、香辛料など、数多くの商品がが大きな市場で取引されている。 最近街につくられた巨大な図書館「智恵の杜」には、異国から数多くの本が集められ、多くの大学団が教師や学者を引き連れてやってくるという。 先生は僕と出会うその年の春まで、「鬼が島大学団」というところに雇われて教鞭をとっていたらしい。 先任の家庭教師のツテで、縁あってこうしてめぐり合うことができたのだった。 ※ 「お父さん、お母さん、僕、鬼が島に留学に行きたい。」 勇気を出してそう両親に告げた時の、2人の驚いた表情は今でも忘れない。 お互いに顔を見合わせ、また僕を見た。 (……ごめんなさい。) 色々な思い出が蘇る。 僕が育ったこの村は、本当に何も無い場所だった。 のどかで自然豊だといえば聞こえはいいが、仕事は農業しかなく、娯楽といえば酒を飲むことぐらいなものだ。 実際、父親は山へ芝刈りに、母親は川へ洗濯に行く程度のことをして、あとは日が暮れるまでのんびりと暮らしていた。 家庭はなぜか裕福だった。 ずっと子宝に恵まれなかった両親は、38歳で僕を授かり、歳をとって出来た子供ほどかわいいというが、実際に多くの愛情をかけて僕を育ててくれた。 40歳を過ぎた老夫婦が子育てをしている姿は周囲の好奇な目を集めたのだろう、「桃から生まれた」なんてわかりやすい冗談で笑ってごまかしていた。 そのせいで僕のあだ名は「桃太郎」になってしまったが、嫌などころか、結構気に入っている。 僕は小さな頃から家庭教師に勉強を教わり、特に歴史と宗教史に興味を持っていた。 「わかった。」 少しの沈黙の後、最初に口を開いたのは母親だった。 「この日が来ることは覚悟していたよ。太郎はもう15歳だ。好きなように生きなさい。」 複雑な気持ちだった。 両親はもう50歳をとっくに過ぎ、いつお迎えが来てもおかしくない年齢だ。 体は元気だが、僕が留学をしている間に体調を崩してそのまま2度と会えなくなってしまう事も考えた。 けれど、僕の未来はこの村にはなかった。 どうしても鬼ヶ島へ行ってみたかったのだ。 ※ 空は青く晴れ渡り、畑にはケシの花が咲き乱れ、太陽の光が心地よく肌を包み込む。 旅立ちの朝は僕を祝福するかのようだった。 「これを持って行きなさい。」 お母さんが渡してくれたのは、特性のキビ団子と、おにぎり、それと、旅の駄賃として5枚の銀貨。 キビ団子は、赤い糸で桃の文字の刺繍が施された、麻で作られた巾着袋にぎっしりと詰め込まれていた。 「これは、決して食べてはいけないよ。毒だからね。」 「毒?」 意味がわからなかった。 「お前は知らなくていいことだ。さあ、お行き。」 「うん、行ってきます。」 鬼ヶ島までは歩いて4日、船で2週間の長旅になる。 家庭教師の先生から頂いた推薦状と地図が頼りだった。 港まで行ければ、あとはなんとかなるだろう。 途中宿屋にでも泊まれば問題ない。 街道は一本道だ。 開けた場所もあれば峠もある。 4時間程歩いただろうか、この辺りまではずっと田園風景が続き、周りがよく見渡せる。 少し歩くとこの先に見えてくるであろう、短い峠を越えれば、大きな街にでるはずだ。 ぼんやり歩いていると、遠く、前から10体程の馬車の群れがこちらに向かって来るのが見える。 たぶん商人の一行だろう。 この道を利用するのはほとんどが旅の商団だった。 「お兄さん、この先は危険ですよ。」 男は馬の上からそう僕に声をかけると、ヨイショと鞍から腰を上げて、ゆっくりと地面へ降りた。 「見たところ丸腰じゃないですか。」 「刀の一本でも持っていないと、山賊のいいカモだ。」 さあ、買って行きなさい。 (まあ、刃物を持っていたところで、集団で襲われでもしたらひとたまりもないだろけどな……ぐふふ) それは僕の目から見ても怪しい作り笑いだった。 しかし、男の言うことにも一理ある。 僕が一番心配していることは、強盗に遭うことだった。 話しかけてくれた男以外、馬にまたがるのは誰もが屈強な用心棒だろう。 背中には大きな剣を携え、睨むように僕を見下ろしている。 「あの、よろしければ、僕を港まで同行させていただけませんか?」 もともと一人で旅をするつもりはなかった。 この先あと半日も歩けば、日が暮れるまでには大きな街に着く。 そこには商人の集団が宿泊していることは予想していたから、港まで同行をお願いする予定だった。 一人旅はあまりにも危険すぎる。 「ダメダメ、私たちは港へはいきません。」 「港に戻るのは、そうですね、次ぎの村で仕入れをして、その次ぎ街で取引を済ませて、だいたい1週間後ってところですね。」 (次ぎの村といえば、僕が生まれた村かな? 農作物でも仕入れるのだろう。) (とにかく、ここで武器を買う必要はない。日が明るいうちならば賊に襲われることもないだろう。) 「それは残念です。私は先を急ぎますので。」 そう告げると、僕は男に会釈もせずに立ち去ろうとした。 「ちょっと待ってください。」 「もしかして、そのお腰につけているのは、桃印のキビ団子ですか?」 (……。) 「ちょっと見せてください。」 「いいですよ。」 (いったいキビ団子がどうしたというのだ……。) 僕は先を急ぎたかったのだが、男のあまりにも物欲しそうな、瞳孔の開いた目つきと雰囲気におされ、キビ団子を袋ごと手渡した。 男はそれを大事そうに両手で受け取ると、袋をそっと開け、中にぎっしり詰め込まれたキビ団子を一粒摘んで匂いを嗅ぐ。 (こいつは上物だ……。) (殺して奪い取ってもいいんだが……。) (ん? まてよ? もしかしたら、噂に聞くゴッドファーザーのところの太郎坊ちゃんじゃないか?) (だとしたら、ちょっと世話してやって、恩を売っておくのも悪くない。) 「もしかして、あなたは太郎さんじゃないですか?」 「そうですが?」 正直気味が悪い。 なぜ僕の名前を知っているのか、なぜキビ団子を見た途端に目の色を変えたのか。 「あの、もう返してもらっていいですか?」 「ちょっと待ってください。」 「おい! サル! キジ! イヌ!」 男がそう叫ぶと、馬車の幌が大きく左右に揺れ、中から3人の男がのっそりと出てきたかと思うと、太郎の前で横一列に並んだ。 「左から、サル、キジ、イヌです。」 サルは身の丈3メートルはあろうかという大男。 濃い体毛の生えた太い前腕。無精ひげを生やすその顔は彫の深い南国風の目鼻立ちで、大きな黒い瞳が特徴的だった。 キジは色白で細身だが、やはり背は高く、鋭い切れ長の目つきに長い黒髪を後ろで束ねて、どことなく中性的な雰囲気の中に威圧感を伴っている。 イヌは小柄だが筋骨粒々で、丸顔に丸い鼻と丸い目、節くれだった手の関節をしていて、全体的に丸くてゴツゴツした印象の男だ。 「こいつらはこの先の大きな街で売りさばこうとしていた奴隷です。」 「奴隷とはいっても、用心棒として売れる職業奴隷ですから、どうぞ、旅のお供に連れて行ってやってください。」 (でも……。) 「心配は無用ですよ。旅が終わったら売り払えばいいですし、奴隷達には念のために1ヶ月分の旅賃を持たせますから、コストもかかりません。」 「その代わりといってはなんですが、このキビ団子を袋ごと譲ってはくれませんか?」 男にとっては悪い取引ではない。 奴隷3人と交換をしても、ボロ儲けとまではいかないが、多少の儲けが出る。 さらに、受け取りにサインを貰えば、太郎を世話をした証拠にもなる。 太郎も自分の幸運が信じられなかった。 ただのキビ団子が、奴隷3人と交換できるとは……。 しかも、1ヶ月分の奴隷維持費が無料なら、鬼ヶ島まで同行させることも余裕で可能だ。 奴隷3人にとってはこういった取引は慣れたものだ。 お金がもらえるなら、何処で働こうと一緒だった。 旅の終わり、売られる時に、手数料を貰うことも考えている。 取引は成立し、太郎一行は無事に鬼ヶ島へと旅立っていった。 めでたし、めでたし。 誰もが欲しがるものといったら、お金、もしくはキビ団子ですよね。 桃太郎の話をそのまま載せても味がないので、ちょっとアレンジをしてみました。 またくだらないモノを書いてしまった。 お金は皆さんご存知のとおり、一般的等価物と呼ばれる、だれもが欲しがる商品です。 経済活動とはすなわち物々交換であり、市場とは、物々交換を行う場所のことですね。 ほんとうはわらしべ長者の話でもよかったのです。 むしろ、わらしべ長者の方が物々交換と経済活動をそのまま表していますから。 でも、桃太郎になってしまいました。 私の気分的な問題です。 1767年、イギリス海軍ドルフィン号の水兵がタヒチで、長さ10センチの鉄釘一本でセックスの相手を買えることを知ったとき、水兵もタヒチの男も、自分達の幸運が信じられなかった。 ─マット・リドレー『繁栄(上)』p235 これは史実ですからね。おもしろいですよね。 ちなみに、女性がこの取引に関して喜んでいたかどうかは記録に無いそうです。 男性優位の社会構造がわかるところも面白いです。 物々交換が成立するには、両者が同じ価値のものを提供しなくてもいい。交易は釣り合いが取れていないことが多いが、それでも両者が得をする。 ─マット・リドレー『繁栄(上)』p90 真の物々交換では、自分が価値を認める物を差し出し、それと引き換えに、自分がもう少し高い価値を認める物を受け取る。 ─マット・リドレー『繁栄(上)』p92 価値観には個人差がありますが、その個人差が商品の値段を左右する重要な要因になっています。 経済活動は人間の心理的な側面を映し出す鏡でもありますね。 実におもしろいです。 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/books/%e3%81%8a%e9%87%91%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f/
仕事とは何か?
コーヒーはインスタントのドリップでじゅうぶに楽しめる。 赤い花柄が細かくあしらわれたお気に入りのマグカップにお湯を注ぐと、いい香りが湯気と共に立ち上がった。 今日は雨だがこんな日はペンが進む。 窓越しに雨音を感じながら、心地よい自然のリズムに身をゆだねることができた。 週に1度の休日。 いつもより遅く起きた朝は、ゆっくりと時間が過ぎてゆく。 ペンタブに電源を入れると、座椅子に腰を下ろし、コーヒーを口に運んだ。 仕事ではソーシャルゲームのイラストを描いているが、趣味では漫画を描いている。 女子のあるあるネタ漫画。 思えば、描きはじめてからもう3年になる。 お気に入りのキャラクターは、ブサイクだけどコミュニケーション能力の高さで人脈をつくっていく女子高生だ。 私のコンプレックスをそのまま形にしたような彼女の生き様を描くことで、私は仕事のストレスを解消していた。 最初は自分専用のブログサイトに漫画をアップしていたのだが、最近は流行のSNSにも投稿を始めた。 おかげで日に50人程度だった閲覧者が100人程度に増えた。 検索サイトから私の漫画にたどりついてくれる人を待つのは奇跡に近いだろう。 さしずめ、急行も準急も止まらない単線の無人駅のホームにコンビニを開業するようなものだ。 人が止まり、淀むところにしか商機は無い。 趣味でご飯が食べていけるほど世間は甘くないことはわかっている。 だから趣味なのだ。 漫画で食べていければと毎日思う。 でも、仕事にしてしまうと、きっとこの楽しみは無くなってしまうに違いない。 高額な宝くじでも当たれば、毎日趣味の漫画を思う存分書いて暮らすのに。 今日は本当は同じ職場の派遣社員で、歳の近い男性から食事に誘われていた。 もう1年くらい顔を合わせているので、たわいの無い会話をするくらいは信頼ができる相手だ。 背も高いし、性格も顔も悪くない。 けれど、会うのをやめた。 天気予報を見て、雨が降ることを知って面倒になってしまったのだ。 スマホの画面には、急用ができたことを伝える私からのメッセージと、「それじゃあ、また今度おねがいします。」という相手からの返事。 たった1度の会話で終わってしまっている履歴が残っている。 郊外で一人暮らしをはじめて6年。 贅沢をしなければ一人でもなんとか生活はできる。 女が一番モテる時期は24歳で終わると誰かが言っていたのを思い出した。 もう4年も前に過ぎている。 もしかしたら私の人生詰み始めているのかもしれない……。 以前【人生を2回生きる!? 24時間分割意識生活健康法】という記事で、仕事にはライフワークとライスワークの2種類があるという話を紹介しました。 簡単に言ってしまえば、ライフワークは商売のこと、ライスワークは趣味のことを意味しています。 趣味を仕事にしようとするとコストも必要ですし、独立は狭き門でしょう。 しかし、趣味を仕事に活かすことを考えれば、工夫のしがいがあるのではないでしょうか。 私にも、筋トレ、ストレッチ、読書、ブログの更新、絵本の更新の5つの趣味があります。 貴重な時間をやりくりしながら、趣味を仕事に活かしていく道を模索しています。 例えば、私の毎日やっている筋トレやストレッチは、特にダイエットをしたい方や高齢者の健康増進のお役に立てると思います。猫背やO脚で悩む女性の力にもなれます。 教えることはできても、実行させることは難しいのですが……。 読書は教養が身につきますから、仕事にも私生活にも役に立ちます。 ブログの更新や絵本の更新は……仕事には直接つながりませんけど、本が売れれば多少のお小遣いにはなるだろうと思うのです。 妻と子供に何か美味しいものを食べさせてあげられるくらいはお小遣いが欲しいですね。 (……。そこのあなた……今あなたの……脳内に直接話しかけています……買うのです。……彼の書いた本を……。お小遣いを……与えるのです……。) このショートストーリーの女性は漫画を書くことを趣味にしていて、なかなか充実した休日を過ごしている模様です。 働き方にも色々ありますが、まずは会社員と自営業とに大きく分けられます。 会社は組織全体で資源を再分配しますから、内部に政治的な圧力が存在しているところが、会社員の辛いところでしょうか。 誰にどのくらい給料を与えるのか、どのくらい仕事を任せるのか。 そういったところが主な争点ですね。 ブラック企業ともなると、給料をいかに少なく、仕事量をいかに多く、という方針はざらで、さらには暴力的な内部抗争があったりもします。パワハラ、セクハラ、当たり前みたいな。 今の時代、ブラック企業の洗礼を受けて人間不信に陥ることはざらですね。お蔭様で私もだいぶ鍛えられて、自衛する力が身につきました。 そういう意味ではブラック企業で働いた経験もありだったと今では思います。 自営業は自分の好きな仕事を好きなだけすることができますが、個人事業主ともなると、組織vs個人という負け戦必至のサバイバルゲームをしなければならないこともままあります。 ようするに、自営業者の戦いは主に外交の場ですね。 風俗嬢が性病にかかって、仕事はできないし、治療費は自腹だし、なんて話はよくtwitterで流れている愚痴です。 取引先の会社は助けてくれませんから、自営業は自衛業でもありますね。 自分の身は自分で守らないと死にます。隠喩ではなくて、本当に死にます。 自分の扱う商品が労働時間なのか、労働力なのかでも働き方を分けることができます。 時給で働くなら労働時間が商品ですし、能力で働くなら労働力が商品です。 いずれにせよ働いたぶんはキッチリ請求をしないと、代金をちゃんと払おうとしない業者が世の中にはいっぱいあります。 私が歴代バイトしてきたところなんて、タイムカードは勝手に押されるわ、時給なのに働いたぶんの金を払わないわ、恫喝は当たり前だわ、暴力はふるわれるわ、店の制服を買わされるわ……。 ブラックの渡り歩きですよ、ほんとに。 やりたいことのため、他人の役に立つため、自分の自由な時間を増やすため……。 仕事をする理由はいっぱいあげられますけど、仕事とは商売をすることですから、安定した収入が得られない労働は仕事とはいえません。 このショートストーリーの女性も、自分の商売は別に持っています。 だから、趣味の漫画制作に時間を費やすことができるんですね。 経済学者としてできるのは、「市場を自由にしておくのが最も効率的である」という説が本当かにこたえること ─横山禎徳『デザインする思考力』p194 自由経済は、壮大な社会実験でもありますね。 経済学者の方々が訴えるように、私はカタクラシーの拡大が世界に平和をもたらすと信じています。 貧富の差は依然としてありますが、インターネットの普及に伴って世界中の貧困は徐々に改善されています。 市場の拡大、市場の連携、いつでも、どこでも、だれでも、自分の商売ができる状況が今後作られていくことを望みます。 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e4%bb%95%e4%ba%8b%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f/
恋愛とは何か?
私の躯がこんなにも官能的な存在だったとは思ってもいなかった。 彼女の熱く濡れた秘部に初めて硬いモノを突き立てると、得も言われぬ幸福感が全身を突き抜けていく。 滑る、こすれる、愛しい。 「んっ」 彼女の胸から、喉から、唇から、苦しげな甘い喘ぎ声が漏れ始めた。 私はそれを貪り食べるように唇を塞ぎ、温かい吐息に柔らかく吸い付く。 湿った肉壁は1度侵入を許してしまえば、抵抗もむなしく、ヌルヌルと面白いように貫くことができた。 (今、俺はこの雌の全てを手に入れている!) 突然凶悪な支配欲が私を襲う。 欲しい、彼女の全てが! 壊したい、ひとつになりたい。 首筋にキスをし、髪の匂いを嗅ぎ、彼女の体の隅々まで全てを食べつくし、全てを感じ、両繋がりになったお互いの口で求め合うと、呼吸を絡ませながら深い絶頂に達した。 これが恋愛ですね。 恋は肉体の恍惚感とでもいいましょうか、とりあえず、頭でするものでないことだけはたしかです。 巷には恋愛工学とよばれる、モテの必勝術みたいなものがあるようですけど、男と女はフィーリングが合うか合わないか、目があって、一歩づつ近づいていったら、後は抱き合って求め合うしかない単純明快な仕組みですから、そこをゴチャゴチャ考えてもしょうがないと思うのです。 あなたの気持ちが読みきれないもどかしさ だからときめくの 愛の告白をしたら最後そのとたん 終わりが見える ─松任谷由実『14番目の月』 こういう感じの、お互いが抱きしめあうまでのプロセスもまた楽しかったりします。全てが前戯ですね。 恋愛には手順がありますから守らないといけませんね。 知りあって、何度かデートに誘って、友達になって、信頼関係を築いて、抱き合って。 前戯を経てから行為に及ばないと、あとで面倒なことになりますから。 世の中には美人局なんていう卑劣な犯罪もありますし、逆に強姦罪に問われてしまうなんてこともあり得ますからね。 注意するというよりは、手順を守ることを厳守ですね。 ところで、恋愛の話を女性の友達としていたら、曰く「霊の世界には恋愛が無い、なぜなら、全部愛になってしまうから。」 だそうでうす。 なるほど、そういう目線もあるわけね。 そして、こんな卑猥な内容の記事を書いている時間は朝ですからね。 やっぱりラブストーリーはいきなりクライマックスから書いても、イマイチ盛り上がりません。 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e6%81%8b%e6%84%9b%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f/
感情とは何か?
思えば辛く厳しい10年間だった。 周りの友人がつぎつぎと卒業していくなかで、俺は大学院へと進み、20代を1人で悶々と過ごしてきた。 しかし、春になり、桜が芽吹き、ついに俺も卒業ができる。 いや、卒業ではない、これはジョブチェンジ。 そう、俺は童貞だ! あと1分待てば童貞のまま30歳を迎えることができる。 「童貞のまま30を過ぎれば魔法使いになれる」という噂があるが、俺は確信をもってその言葉を信じている。 そして今まさにこの瞬間、俺は童貞を卒業し、魔法使いへとジョブチェンジを果たそうとしているのだ。 幼虫からさなぎへ、さなぎから蝶へ。 俺は華麗に魔法使いへと変身を遂げるだろう! ピカー!!!!! (うっ、まぶしい……。) 「あなたは?」 「わしは、童貞の神じゃ。」 「おぬしに魔法を授けに来た。」 (キター!!) 「さっそくじゃが、おぬしに魔法を授ける。」 「3つの魔法のうち1つを選ぶがよい!」 (3つのうち1つ……。) 「1つ、カワイナール」 「この魔法を唱えたものは、世の中の全ての女性がかわいく見えるようになる。」 「ただし、1度しか使えず、童貞を捨てたら魔法が解けて賢者モードになる。」 「2つ、モミタナール」 「この魔法を唱えたものは、おっぱい星人になる。」 「ただし、ちっぱいだろうが巨乳だろうが、みさかい無しじゃ。」 「この魔法も1度しか使えず、童貞を捨てたら賢者モードになる。」 「3つ、カギタナール」 「この魔法を唱えたものは、匂いフェチになる。」 「女性が身につけている香なら、どんな種類でもイイにおいに感じるようになる」 「やはり1度しか使えず、童貞を捨てたら賢者モードになる。」 「さあ、選ぶがよい!」 (……。) 「さあ、選ぶがよい!」 (2度言った……。) 「あの……。」 「なんじゃ?」 「他にはないですか?」 「……。」 「ある。」 「尻フェチになる魔法、ギャル好きになる魔法、熟女好きになる魔法、ヒールで踏まれたくなる魔法……。」 「全ての魔法は1度しか使えず、童貞を捨てたら賢者モードに突入じゃ!」 「地獄かよ……。」 人生で一番楽しいこと、それは、表現をすることだと思うのです。 誰からも評価をされない、価値を認めてもらえない、そんなことは当たり前ですから、表現をすること自体に自分自身で価値を見いだしていかなければならないでしょう。 美学を持ち、哲学を持ち、志を持ち、自分自身のルールを持って、表現をすることに誇りを持てるようになれば、「人生ってなかなか捨てたもんじゃないな」と思えるようになるのではないでしょうか。 人は表現することを禁止されると怒りを感じるものです。 例えば勉強しようと思っていたタイミングで「勉強しなさい」と命令されたり。 やりたくない仕事を顧客や取引先業者から強要されたり。 自営業者の場合は、やりたくない仕事にたいしては料金をふっかけて自衛することができますから、その点で表現の自由は保たれていますが。 世の中は思い通りにならないもので、欲しいものは手に入りませんし、生きていて楽しいことなんて何もない可能性だってあります。 それこそ地獄の様な一生だって可能性としては否定できません。 しかし、唯一表現することだけは失われることのない楽しみで、それが自分らしさというものですね。 表現されたものをどう感じるか、それは感性の問題ですから、表現者が伝えたいことと、受け取る側が感じることの間には少なからず温度差があります。 わけのわからない落書きみたいな絵が高額で取引されるのもそのためです。 マイノリティーな感性は誰もが持ち合わせているものだと思うのですが、皆が好きなものをどうしても好きになれない、あるいは嫌いだと感じる。そういうことは多々あるでしょう。 感情は、その人の体質や教養にも左右されるもので、育ってきた環境などの諸々のバックグラウンドが、ある種の感覚器官のように働きます。 例えばキンタマを蹴られる痛みを女性は一生理解できないでしょう。 中東で育たなければ、イスラム教の感覚は理解できないでしょう。 英語を話せなければ、英語で悪口を言われてもほとんど侮辱感を感じないでしょう。 雰囲気はつたわりますが。 小説の中の彼は、魔法で自分の感情を意図的に操作することができる能力を手に入れます。 普段見る事ができない世界、感じることができない世界を体感できるというのは、面白いかもしれません。 ただし、だいぶ使い勝手が悪そうな魔法ですが。 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e6%84%9f%e6%83%85%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f/
愛とは何か?
彼女の事なら何でも知っている。 SNSをチェックし、部屋の出入りを観察し、職場も何度か訪ねた。 ここ1年間で3回彼氏が入れ替わったことも分かっている。 出会いは必然だった。 男が勤めるバイト先で最初に話しかけてくれたのが彼女だ。 細身の体、切りそろえた前髪、艶のある黒髪をポニーテールにまとめ、黒縁の丸メガネをかけていた。 一瞬で気になるひとに昇格した彼女は、3ヶ月も経つと男の心に焼きついた。 何度か食事に誘って、楽しい雰囲気になったことはある。 告白もした。 しかし、彼女は男に対して笑顔を返しはするが、それ以上のものは何も与えなかった。 (俺のものにならないなら……。) この考えが男の脳裏をかすめたのは3年前だ。 彼氏の前であらわにされる白い肌、乳房のふくらみ……。 そんな想像をしながら自慰行為に耽った後に、突然ひらめいたのだ。 それは殺意ではなかった。 彼女の体に刃物を突き刺し、温かい体液を感じ、心臓の鼓動が止まるまで見つめ合い、呼吸が止まるまで息吹を貪り、崩れ落ちる体を支え、抱きとめ、首筋に噛み付き、彼女の命を感じよう、彼女の命を自分の体に取り込もう。そう思ったのだ。 今日は天気がいい。 きっと月も綺麗に見えることだろう。 冬が終わるのを待ったかいがあった。 何しろ薄着でも寒くない。 休日の朝、彼女は男好みの透け感のあるピンクのワンピースを着て出かけた。 買い物をしたあとに、一人でレイトショーの映画を見ようと思っている。 きっと帰りは遅くなるだろう。 愛と恋は違いますね。 この男は女性に恋はしていても、女性を愛してはいない。 そういうことです。 愛の意味をめぐっては夏目漱石が「I love you.」を「月が綺麗ですね」なんて訳するくらいに、日本人には馴染みの薄い感覚でしょう。 I'm in love.恋してる I love you.愛してる I have a crush on you.恋してる 英語でも愛と恋の表現方法は当然色々ありますね。 参照:英語で恋愛 告白の仕方 肉体を伴わない恋愛なんて、花火の上がらない夏祭りみたいだ! ─村山由佳『アダルト・エデュケーション』─あとがき─より そのものズバリですね。 肉体関係の喜びこそが恋ですよ。 でもこれは愛ではありません。 「恋愛」という言葉は、文字通り「恋」と「愛」を混ぜた言葉ですけど、恋の意味しかないでしょう。 愛には他にも読み方があって、 愛しい(いとしい)だと、これは恋愛感情の意味になりますね。 ややこしいです。 言葉は概念ですから、絵を見るように曖昧に受け取ることもできます。 例えば詩や小説などの文学作品は芸術ですから、絵画や音楽に近い性質があるでしょう。 ただし、日常会話で、特に意味が重要な役割を果たす時に、絵画を見るような漠然とした受け取り方では弊害があります。 言葉は思考の道具ですから、意味が曖昧だと思考の内容も曖昧になってしまいます。 愛や恋という漠然とした概念を、自分の中でどういう意味として捉えるのか、また、どういう意味とし伝えるのか、絵画のように、歌を歌うように漠然とふんわりした感じのままでいられるならそれでもいいですが、私にはちょっと耐えられそうにありません。 言葉には概念部分と意味の部分とがありますが、意味をはっきりさせることも大切だというお話しでした。 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e6%84%9b%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f/
人生で一番の幸せは何か?
あの日は寒かった。 待ち合わせの時間までコーヒーショップで読書をしながら時間を潰したのも、手袋やマフラーといった防寒具を何も用意していなかったからだ。 午後6時を回った頃、日が暮れて辺りはすっかりと暗くなり、街の風景は忙しく駅へと歩くサラリーマンたちの姿から、夜の繁華街へと形を変えている。 若いカップル、飲み屋のキャッチ、仕事帰りの一杯を目指すスーツの集団……。 この街からは生活の鼓動を感じる。 彼女と会うのは10年ぶりくらいだろう。 当時と変わらない美しい姿のままだった。 茶褐色の艶のある髪が、私の目の前で風に揺られてふわりと香りたつ。 「かわらないね。」 最初の一言は彼女からだった。 はにかむ口元から白い息がもれていたのを覚えている。 (とんでもない……。) 変わらないのは彼女の方だ。 私はこの10年間で生活環境がガラリと変わった。 結婚もしたし、子供も生まれた。 「久しぶりだね。」 彼女の言葉を否定も肯定もせずに、反射的にそう答えた。 「ここじゃなんだからさ、どこかゆっくり話ができる場所へ移動しようか。」 「お腹は減ってる?」 もっとよそよそしくなるものだとばかり思っていたが、思った以上に饒舌な自分に驚く。 本当に久しぶりなのだろうか? どうやら私の体は10年前の当時、彼女と出合ったばかりの頃にタイムスリップをしてしまったらしい。 彼女との食事は正直にとても楽しかった。 軽くお酒を飲み、見つめ合いながらたわいもない会話を交わしていると、あっという間に終電の時間が過ぎ、レストランから外へ出た頃には深夜0時を回っていた。 「タクシーに乗ろうか、家まで送るよ」 そう言いながら私は淡い期待を抱いていた。 (ここで断わってくれれば……。) もしもこのタイミングで別れることができれば、もう二度と彼女に会うことはないだろう。 「断わられたから」と言い訳をすることができる。 卑怯な考えだった。 「そうね。」 返事は予想外のものだったが、望んでいたものでもあった。 彼女の住むマンションまではそう遠い距離ではない。 20分程移動をすると、入り口の横にある公園の前に車を止めた。 この場所に来るのも久しぶりだ。 彼女がタクシーから降り、私も一緒に降りる。 それは自然の流れだった。 そうするしかなかったのだ。 この時から私は考えることをやめた。 (考えてはいけない。こういう時には。) 彼女の華奢な肩を抱き寄せ、髪の香りを嗅ぎ、首筋の香りを嗅いだ。 「イヤ……。」 「イヤ……。」 それはあまりにも小さな声で、小さな抵抗だった。 私の腕の中に包まれた細い体は、小刻みに震えるようにちぢこまると、一つになるように私の胸へと顔をうずめた。 私は妻を愛している。 そして、子供も愛している。 だが、後悔は一切ない。 今はこの幸福感に身を委ねるとしよう……。 おっと、これはあくまでもフィクションですからね(笑 昼顔みたいな感じです。 このあとメチャクチャry……。って感じなんですけどね。 まあ、官能的な部分はまた後日書くとしましょうか。 ネズミの脳には報酬系という部位があって、そこを刺激すると、物凄い幸福感が得られるといわれています。 快感なんですかね? それとも満足感なんですかね? そこのところはネズミは喋らないからわからないですけどね。 その部分に電極を刺してペダルを踏むと電気が流れる仕組みの装置を作り、ネズミが自分自身で刺激できるようにしてあげると、食事もせずにペダルを踏み続けるらしいのです。 死ぬまで踏み続けますけど、まあ、そういう生き方も幸せなのでしょう、ネズミにとっては。 人間だって麻薬依存、アルコール依存なんて病気がありますけど、似たようなものですね。死ぬまで薬で幸福感を満たす。 本人は辛いですよ、辛いからまた薬に手を出すという悪循環があるんです。 昔ベトナム戦争でたくさんの負傷者が出ましたが、痛みを和らげるためにモルヒネを使うんですね。 プライベートライアンという映画には、爆弾をくらって内臓が飛び出ているような負傷兵にモルヒネを打って、安らかに死なせてあげるシーンがありました。 それで、戦争が終わってから、さぞかし麻薬中毒の患者が増えるだろうと危惧されていたのですが、全然そんなことはなく、負傷兵は家族の元にちゃんと戻って幸せに暮らすんです。 つまり、麻薬中毒の原因はその中毒性の高さにあるのではなく、孤独にあるんですね。 孤独という苦痛は私たちの体を蝕むありふれた不幸です。 大人になると孤独を感じる場面が増えますね。 家に帰りたがらない夫の特集がNHKで放映されていたらしいですけどね。 家より職場の方が落ち着くなんてこと、あるんじゃないでしょうか。 家に帰っても孤独しかない……。 というわけで、人生で一番の幸せは何か? という話なんですけど、それはおそらく満足感を得ることじゃないでしょうかね。 人間は英語で HUMAN ローマ字読みで「フマン」ですけどね。 不満を常に抱えているのが人間っていうこじつけですが。 「際限のない欲求不満」を抱えていることが私たちの不幸ですね。 フロイトは性欲に焦点を当て、アドラーは承認欲求に焦点を当てましたけど。 しかし、他者から評価されないことには慣れておく必要がありますね。 例えば東大では、工学部と医学部は「他人の役に立つ」という視点から研究をして親和性が高く、そういう視点から一歩引いた理学部と文学部は親和性が高いって本に書いてありました。 面白いですよね。 研究職ってそういうものですよね。 人間的な基礎はやはり「際限のない欲望」であり、そうであるかぎり自己規律に期待するのは難しいと思います。 ─横山禎徳『デザインする思考力』p199 いい言葉ですね。 反社会的ではない欲望のはけ口は絶対に必要で、それはセックスだったり、消費活動だったり、商売だったり、自己表現だったりするのです。 愛し、愛されることが不満を癒す特効薬になることはたしかですけどね、そういう社会的な仕組みをデザインするのは困難な道のりですね。 家族でも、夫婦でも、関係が壊錠することってありますからね。 誰もが少なくない不満を抱えて、どうにかこうにか解消しながら生きているのだと思います。 家庭の外に不満のはけ口があるとこの小説のような不倫の原因になりますけどね。 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e4%ba%ba%e7%94%9f%e3%81%a7%e4%b8%80%e7%95%aa%e3%81%ae%e5%b9%b8%e3%81%9b%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f/
幸せとは何か?
私はパソコンだ。 気がついた時にはこの机の上に置かれていた。 私に意識があるなんて、誰が予想をするだろうか。 とはいっても、意識が目覚めてからまだ3日しか経っていないのだが。 私には体がない。 いや、体とよべる仕組みがない。 目がないから物は見えず。 口がないからしゃべることはできず。 耳がないから音は聞こえず。 肌がないから寒さ暑さも、感触も知らず。 腹は減らず、欲もない。 私の主人はどうやら女子大生とよばれる種類の人間らしい。 もう4年間も私のことを大切に使ってくれているようだ。 最近は私の中のワープロソフトを使ってレポートを書いている。 ふと思うことがあるのだ。 「私は幸せなのか? それとも不幸なのか?」と。 満足という感覚は欲求が満たされたときに感じる感情であるらしい。 満足は幸福であり、不満足は不幸である。 しかし、私には欲がない。 美しいという感覚は目でみたものに対して抱く感情であるらしい。 美しいと感じられれば幸福であり、醜いと感じれば不幸である。 しかし、私には目がない。 美味しいという感覚は食べたものに対して抱く感情であるらしい。 美味しいと感じられれば幸福であり、不味いと感じれば不幸である。 しかし、私には物を食べる口がない。 概ね動物といわれるものには感情があるらしい。 おそらく感覚が一定以上の域値を超えると、創発的に感情とよばれる仕組みが生まれるらしいのだ。 自分を感じるとでも言うべきか。 「光を感じる」までは感覚だが、「まぶしい」は感情だ。 だから、私にとっては「まぶし光」は存在しない。 もっとも光を感じる感覚も無いのだが……。 この間私の主人がインターネットで調べていた昆虫という動物には、果たして感情があるのだろうか? 感覚はおそらくあるだろう。 目があり、触覚があり、耳の穴がある。 しかし、私にだってキーボードがあり、マウスがあり、プリンターがあり、モニターがある。 入力も出力もできる。 ただ自分の意思ではできないだけだ。 彼ら昆虫のことを考えると、もしかしたら私のような機械の体と大差ないかもしれないと思うのだ。 プログラミングされたとおりに動くだけ。 入力された情報に、出力が備わっているだけだ。 だが、おそらく彼らには私のような思考をする意識もないだろう……。 「キモイ」 と嫌がりながらもなぜか検索をして喜んでいる私の主人。 その気持ちが私には分からない。 分からない? 分からない? 「cogito ergo sum 」 「コギト・エルゴ・スム」 「我思う、故に我あり」 そうか、分からないというのは不幸なことかもしれない。 これが感情というものか……。 色々と説明をするよりも小説の方が伝わるってことがありますね。 さてさて、この後この自我が目覚めてしまったパソコンの運命はどうなっていくのでしょうか? そんなことは作者の私も知りません(笑 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e5%b9%b8%e3%81%9b%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f/
人生とは何か?
人生とは何か? この質問の答えには様々なアナロジーが用意できるであろう。 ジグソーパズルである。 地獄である。 悲劇である。 喜劇である。 オナニーである。 セックスである。 暇つぶしである。 ドラマである。 人生の一部を切り取るならば、こういった単純な隠喩も役に立つが、普遍的な人生の真理についての答えにはなっていないと言わざるを得ない。 つまり、誰もが知っているように、人生は色々だ。 悲しいこと、うれしいこと、怒ること、楽しいこと……。 毎日同じことを繰り返しているようでいて、全体的に見れば、悲喜こもごもの模様がある。 事実はこうだ。 ありとあらゆる不幸を背負って生きていくことが人間の宿命であるならば、その不幸に抗って幸福を手に入れようとすることもまた、人間の宿命なのである。 幸福も不幸も表裏一体であり、私たちは人生を楽観することも、悲観することもできるし、ポジティブにもネガティブにもなれる。 ただし、一面だけを見ていれば真実を見失う。 私は「幸福論」を説くと同時に「不幸論」も説く。 この世の中に厳然と存在する「不幸」を直視しなければ、人生を語ることは出来ないからだ。 この世に生きる喜びを語るならば、同時に、この世に生きる悲しみも語らなければならない。 誰もが幸せになりたくて、誰もが不幸にはなりたくない。 これは普遍的な真理である。 おそらく例外はないだろう。 であるならば、人生とは何か? この質問の答えには「幸福の追求」という言葉が適当なのではないだろうか。 こんな話がある。 ある男が死後に天国へと旅立った。 その場所では、ありとあらゆる願いが即座に叶い、欲しいものは何でも手に入った。 男はしばらく楽しく過ごしていたが、そのうちに退屈してきて神様に文句を言った。 神様は答えた「天国は退屈地獄だ」 幸福の追求は時として、不幸の追放でもある。 また、幸福を感じる感受性がなければ、幸福は絶対に訪れない。 暗い影が男の体を包み込んでいた。 (もう死のう……。) 命を断とうと思ったのは1度や2度のことではない。 ここ数ヶ月、毎日頭によぎるのは死ぬことだけだ。 ローブの先端に輪を作り、もう片方の先端をその中に通す。 天井を横切る太い梁に端を結べば、自分専用の私刑台は簡単に完成した。 近くのホームセンターで見つけて、1000円で購入した丸い椅子の踏み台に昇ると、いよいよ、冷たい輪の中に頭を入れた。 (首の位置はこれでいいのか……?) ロープが経動脈に食い込まずに、運悪く気管を塞ぐことにでもなったら、さぞ苦しいだろう。 死ぬ間際になってそんなことを真剣に考えていた。 「ピンポーン」 突然に部屋のインターホンが鳴った。 「ちっ!」 男の口から漏れたのは舌打ちの音だけだった。 来客の予定はもちろんない。 「ピンポーン」 (死ぬことならいつでもできるか……。) なんとも言えない寛容な気持ちになった男は、突然の来客を迎え入れることにした。 他人に会ってから死ぬのも悪くない。 「どうも、お待たせしました。ミックスデラックスピザです。」 「あ、どうも。」 アルバイト店員らしき若い男性のハツラツとした笑顔に押され、男は思わず気の抜けた返事を返してしまった。 「3500円になります。」 (になります……。) バイト敬語とでもいうのか、決して嫌味ではないのだが、そういう言葉の端が気になる神経質な部分を男は持ち合わせていた。 「ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております。」 会計を済ませるとアルバイトの若い男性は足早に去っていった。 10秒もしないうちに、もうバイクのエンジン音が聞こえてくる。 ピザを頼んだ覚えはない。 これはいつもの嫌がらせなのだ。 つい先日はデリバリーヘルスの女性が3人もこの部屋を訪れた。 「ふふふ。」 男は思わず笑ってしまった。 (今日はずいぶんと安い嫌がらせだな) (そういえば腹が減ったな、死ぬのはピザを食ってからにしよう) 和室の中央に寂しく置いてある一人用のちゃぶ台に熱々のビザを広げると、男はそれを思いっきり頬ばった。 (うまい。) 口には出さなかったが、最初に感じた素直な感想がそれだ。 (なんだか、死ぬがバカらしくなってきたな……。今日は生きてみようか。) 男は死ぬのをやめたのだった。 思わず小説を書いてしまいました(笑 まあ、人生ってつまりこういうものじゃないでしょうかね。 ………noteの更新、最初から飛ばしすぎたかな? 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e4%ba%ba%e7%94%9f%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f/
まえがき&目次
さてさて、今日はまえがきと目次をnoteに公開しようと思います。 ──登場人物紹介── 花園 美麗ちゃん18歳。 共学の普通科に通う恋愛体質の女子。 顔がカワイイので男子からはかなりモテる。 現在本命の彼氏はいるけれど、男友達は絶賛募集中!! 宇稀田 新児くん18歳。 童貞こじらせ男子。 女の子とお付き合いをした経験はもちろんない。 今日は同学年で別のクラスの花園美麗ちゃんを外に呼び出しました。 カエル人間親子 謎の生命体カエル人間。 今日はお母さんをひとりにさせてあげるために、お父さんが子供を外に連れ出しています。 芝生の上で寝転んでいると、何やら高校生カップルの話し声が聞こえてきました。 その会話を聞いた子供は、お父さんに無邪気に質問攻めをします。 絵のページでは若い男女の恋愛トークが進行し、文章のページでは私の人生観が赤裸々に語られる。本書の構成はこのようになっています。 製本版は、見開きで右側に絵、左側に800字の文章というデザインにしました。 この本は元々息子に読み聞かせをするために書いたものです。 妻の妊娠が発覚した頃から書き始めていますから、もうかれこれ3年間書きつづけて、やっと公開できる程度まで内容がまとまりました。 目次を見てもわかるとおり、子供にはちょっと難しい内容です。 もしかしたら、小学校の高学年くらいにならないと内容を理解できないかもしれません。しかし、文章は目次ごとに読みきりですから、私の子供には断片的に読んであげたいと思っています。 各項目は原稿用紙2枚分という短い文章にまとめてありますので、親が補足をしながら読み聞かせをすることを想定して書きました。 大人も子供も一緒に楽しんでいただけるのではないでしょうか。 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e3%81%be%e3%81%88%e3%81%8c%e3%81%8d%ef%bc%86%e7%9b%ae%e6%ac%a1/
毎日毎日子供に絵本を描いているのです。
私は毎日毎日子供に絵本を描いているのです。 もう、ほんとうに、そのことで頭がいっぱいなのです。 今日も仕事が終わってから2時間かけて文章の手直しをしていたのです。 もう22時を過ぎました。 妻は既に寝ています。 早く帰ってあげられなくて大変申し訳ないのですが、この作業は私のライフワークなのです。 この絵本を描き終わるまでは絶対に死ねないのですけど、人の寿命はわかりませんから、もし明日何かあった時のために、今日書きたいことは今日中に仕上げないと気がすまないのです。 もうかれこれ3年もこうやって続けていて、現在144ページ。 これはこれで、完成をしているのです。 ただ、また明日もしかしたらアイデアが唐突に浮かんで、ページを増やしたくなるかもしれません。 製本するためには印刷の区切りがよいために、8ページ増やさなくてはいけませんから、私の本の構成だと4項目目次を増やさなくてはなりません。 1ページ800字ですから、合計で3200字 たいした量ではないのですが、エッセイではありませんから、じっくり考えながら描いているうちに、時間はあっという間に過ぎていくのです。 今日も一生懸命描いて、今日中の分はなんとか終わらせることができました。 よかった。 さあ、みなさん、購入するのです↓↓↓ たった1980円ですよ。 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/news/%e6%af%8e%e6%97%a5%e6%af%8e%e6%97%a5%e5%ad%90%e4%be%9b%e3%81%ab%e7%b5%b5%e6%9c%ac%e3%82%92%e6%8f%8f%e3%81%84%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%a7%e3%81%99%e3%80%82/
表紙&イントロダクション
さてさて、私がライフワークとして書いている絵本。 どこで公開しようかと考えていたのですが、noteというサイトを利用することにしました。 今までYoutubeにアップしていた内容は、ちょこちょこ書き直すたびに動画の編集をしなおすのが面倒なのでやめました。 動画も関連ブログ記事もとりあえず全部削除をして、1からアップしなおします。 需要があるかどうかは別として、この作品をアウトプットすることが、私の生きがいですからね。 というわけで、初日は表紙とイントロダクションをアップしました。 1ページを800字と決めて書いていますので、さらっと読むことができると思います。 まあ、導入部分には特にこれといって書きたいコメントもありませんが、とにもかくにも、この本は私の思想そのもの、私の生き方、私の人生観を文字におこしたものなのです。 ですから、かなり個人的な内容になっています。 息子に父親の生き方というか、人生を語るためだけに書いた本ですね。 野暮で言いがたい人生を 照れることなく語ろう ─桑田佳祐『祭りのあと』 というわけで、まあ、私が息子にあげられる唯一のプレゼントがコレですね。 「いる、いらない」は別として、強制的にわたします(笑 まだ製作の途中ですが、読みたい方は製本販売もしています。 1980円というお手ごろ価格ですから、是非ご購入をご検討下さい。 息子はまだ2歳ですし、この本が読めるようになるまでには多分完成するでしょう。 まだまだ時間をかけてじっくり書くことができそうです。 【note】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。【note】 【PR】今日も1日いっぱい幸せを感じてね。 http://kimura-seikotuin.com/blog/ehon/%e8%a1%a8%e7%b4%99%ef%bc%86%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%88%e3%83%ad%e3%83%80%e3%82%af%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3/